第37章

葵はその姿勢のまま五分間座り続けた。焼け付くような感覚が徐々に和らぎ、胃の奥へと退いて、なんとか耐えられる鈍痛へと変わっていく。

葵は上体を起こした。

デスクの上のスマホが光った。

坂田弁護士からのメッセージだ。

画面をタップする。

「資料を受け取りました。明日の朝一番で提出します。それから、一つ注意していただきたいことが――」

すぐさま次のメッセージが続く。

「相手方の弁護士である八窪裕夫が、先ほど追加申請を提出しました――あなたが名義人となっている全会社の関連自然人情報の開示を裁判所に求めています。過去の代表取締役変更履歴も含めてです」

葵の指が画面の上で止まった。

身...

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